カンボジア、2022年は5.3%の経済成長へ ADB予測

カンボジア通信 No.22/26
4月8日版


アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)は46日、「アジア経済見通し2022年版」を発表し、カンボジアの2022年の経済成長率を5.3%と予測した。輸出の拡大、旅行需要の回復などを背景に、新型コロナのパンデミック以前に近づく見込みだ。

 ADBによると、カンボジアの2020年の成長率は-3.1%だったが、2021年には3%にまで回復、さらに2022年には5.3%、2023年には6.5%にまで伸びると予測している。中でも、貿易の主力である縫製品や靴、旅行用品の輸出増により、製造業が2022年には8.1%、2023年には9.1%と大幅に伸びる見込み。また、観光業の復興により、サービス産業が2022年には4.8%、2023年には6.8%伸びて成長を支える。

 一方でADBは、縫製業と観光業に依存が大きいカンボジア経済が、持続的に発展するためには、産業の多様化が急務だと指摘した。例えば欧米を中心に需要が高い自転車や電化製品などの製造が可能性のある分野だという。

 ADBは、アジアの開発途上国全体の経済成長を、2022年は5.2%、2023年は5.3%と見込んでいる。中国は、引き続き輸出が好調であり、2022年は5.0%、2023年は4.8%の成長。インドはそれぞれ7.5%、8.0%と、高い成長率を維持している。

 東南アジア全体の成長率でみると、2022年は4.9%、2023年は5.2%の伸びとなる。2020年に-9.6%にまで落ち込んだフィリピンも、2022年は6%にまで回復するなど、全体的に勢いが増してくる見込みだ。



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